稼ぎが少ないという理由で生活費を家庭に入れない配偶者の財産、離婚して財産分与をする際の元夫・元妻の財産、遺産を相続する際の被相続人が持っている財産……など、「あの人が持っている財産について知りたい」、と考える場面は意外と多くあるものです。
特定の人物が持っている財産について知るためには、どのような方法があるのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
特定の人物が持っている財産について知りたい場合は、銀行口座調査を行う必要があります。相手の財産を知る方法である銀行口座調査について見ていきましょう。
銀行口座調査って?
銀行口座調査というのは、特定の人物が所有(隠し持っているものも含む)している銀行口座の情報を把握するものです。銀行名から支店名、普通、当座、定期などの口座の種類、口座番号や残高まで、あらゆる情報を洗い出します。探偵事務所や興信所が行う調査の一つでもあり、近年依頼者が増えつつあります。
ある特定の人物が持つ銀行口座の残高などについて、一般の方が個人的に調べ上げることはほぼ不可能に近いものです。銀行に問い合わせたところで、銀行側が口座の名義人に以外に口座情報を教えてくれることは絶対にありません。たとえ身内だとしてもです。
しかし、銀行口座の中身について知りたいと考える方は多くいます。そのような方が探偵事務所や興信所に依頼するのです。
探偵事務所や興信所は専門的なノウハウや人脈を使った方法で銀行口座調査を行います。そのため、一般の方が個人的には知ることができないところまで調べることができるのです。
銀行口座の情報を知りたいと思う事情とは
前項で銀行口座の中身を知りたいと考える人が多いと書きましたが、実際、どのような事情で銀行口座の中身を知りたいと考えるのでしょうか。よくあるケースをいくつかご紹介します。
配偶者がへそくりを隠していると疑われる
夫婦共働きの家庭が増えています。お互いの稼ぎを家庭に入れ、生活を送っているという夫婦も多いです。そのような場合に、実際の稼ぎよりも少ない額を配偶者に伝え、へそくり用の銀行口座を作っているというケースが少なくありません。なにかのきっかけ(配偶者が最近大きな買い物をしていたなど)でそのことが明らかになれば、「自分は正直に稼いだ分から家庭に入れているのに納得いかない」と考えてしまうのが人情です。しかし、へそくりをしているという決定的な証拠がなく、問い詰めることもしづらい。そのようなケースで銀行口座調査を依頼するのです。
銀行口座調査では、内緒で隠し持っている銀行口座についても見つけ出し、残高などを調べ上げることができます。「配偶者の預金通帳を見たけどへそくりはなかった」という場合でも、隠し持った口座からへそくりの証拠を見つけ出すことが可能です。
離婚する配偶者の財産状況を知りたい
離婚をすると、財産分与をすることになります。財産分与は一般的に、結婚している期間に稼いだお互いの財産の合計を半分にして分け合います。仮に夫婦の片方しか働いておらず、結婚している期間の稼ぎがすべて一方の夫(または妻)名義の口座に振り込まれていたとしても、パートナーとして支えたという点で、その稼ぎの半分を受け取る権利があるのです。
しかし、中には離婚が成立した途端に新しい銀行口座を開設し、財産の一部をそちらに移動させて適正な財産分与を行わない人もいます。例えば、夫の財産が1000万円あったとしましょう。その場合、妻が財産分与で得られるのはその半分の500万円です。しかし、夫が財産分与をするまでに1000万円のうちの400万円を内緒で作った別の口座に移したとします。そうすると、夫は財産を持っていた銀行口座に入っている600万円しか持っていないとカモフラージュできてしまい、その結果、妻は財産分与で300万円しか受け取れなくなってしまうのです。
そのような事態を避けるために、離婚が決まった配偶者の銀行口座について調査したいと考える方が多くいるのです。
亡くなった親の口座情報が知りたい
相続の際に、被相続人(亡くなった方)の口座情報を知りたいと考える方も多いです。というのは、相続では、被相続人が所有していた財産をすべて明らかにし、そのすべてを相続する必要があるからです。
亡くなる方の中には、普段使っている口座以外にも、複数の口座を持っている方がいます。遺言書などでその所在を明らかにしてくれていれば問題ないのですが、中には不慮の事故などで亡くなり、財産すべての所在を相続人たちに伝えられないことがあるものです。
そのような際に、亡くなった親の全財産を把握したいと、銀行口座調査を依頼するケースが多くあります。
ネットショッピングの取引相手を特定したい
銀行口座調査では、口座情報から所有者を特定することも可能です。口座情報だけ知っていて、個人情報を知らないという状況が想像できない方もいるかもしれません。しかし、そのようなケースは日常に多くあるものです。
最も多いのが、ネットショッピングです。最近は個人で物販を行っている人も多く、また、トラブルも増加傾向にあります。代金を支払ったのに商品が発送されない、などです。
そのようなトラブルに見舞われた際に、手元にある口座情報から取引相手の個人情報を洗い出すのです。銀行口座は基本的に本名でしか作れないことになっているので、口座情報から洗い出した氏名や住所は、かなり正確な個人情報であるといえるでしょう。
銀行口座調査をするために必要な情報
銀行口座調査を依頼する際には、依頼者のほうでもある程度の情報を準備しておく必要があります。必ず必要になるのは、氏名、生年月日、住所です。
氏名は、漢字表記だけではなく、読みについても正確に把握しておくようにしてください。「ヤマザキ」なのか「ヤマサキ」なのか、濁点の有無の違いだけで結果が得られないこともあります。
また、住所については対象者の前住所など、付加情報があればより結果につながりやすくなりますので、可能な限り把握しておくようにしてください。
他人の銀行口座の情報を一般の方が個人的に取得する方法はありません。銀行口座の情報を得たいのであれば、探偵事務所や興信所に依頼することをおすすめします。
アーガスリサーチでは預金残高のみ調査することが可能です。財産トラブルなどでお困りの方は、まずはお気軽にご相談ください。