身辺調査とは、ある人のことをじっくりと調査し人物像を詳しく知ることをいいます。興信所に身辺調査を依頼すれば、ターゲットがどんな人で普段どんな生活をしており、どのような人生を送ってきたのかを調べてもらえます。
身辺調査を依頼すると具体的にどのようなことが分かるのでしょうか? ここでは身辺調査の内容や、依頼の事例についてご紹介していきます。
身辺調査とはどのようなもの?
身辺調査とは、依頼されたターゲットの行動を尾行や張り込みで監視し、不審な行動や交友がないかを調べていくものです。ほかに、公開情報をチェックしたり非公開情報の開示要求をしたりといった方法で情報を集めることもあります。
興信所による身辺調査では、ターゲットの居住地や生活ぶり、学歴や経歴のほか、家庭環境や思想信条などさまざまなことを調べられます。ターゲットの職場や過去の勤務先、交友関係に関する情報を集めることで、相手が抱える潜在的なリスクやトラブルの兆候を把握することができます。さらに、ターゲットの社会的な立場や信用度、経済状況も調査対象となります。
また、ターゲットが過去にどのような問題を抱えていたのか、法的なトラブルや金銭的な問題があったかどうかを調べることもできます。これにより、ターゲットが結婚やビジネスなどの重要な決断をする際に、予測できるリスクを事前に把握することができます。興信所の身辺調査は、依頼者に安心感を提供し、重大な選択をする際に十分な情報を提供するための重要な手段となります。
身辺調査は個人でもおこなえる?
身辺調査を自分でしようと考える方もいるかもしれません。しかし、顔見知りの人間が身辺調査をしようとすると、どうしても相手にバレるリスクが高まります。尾行や張り込みをしていることがバレてしまうと相手に不信感や警戒心を与えることになってしまいます。ターゲットの身元について詳しく知りたいのであれば、相手に顔が割れていない第三者に依頼するのが最適です。多くの身辺調査を担当してきたプロの調査員であれば、ターゲットに感づかれることなくスマートに調査を進めてくれます。プロの調査員は、調査方法やタイミングに精通しており、ターゲットに気づかれないように慎重に調査を行うことができます。また、調査の結果が得られるまでにかかる時間やリソースを効率的に使い、信頼性の高い情報を提供することができます。さらに、調査の過程で法律やプライバシーに関する規定を遵守するため、安心して依頼することができます。プロの調査員に依頼することで、自分ではできない範囲の調査や、より高い精度の情報を得ることができ、安心して次のステップに進むことができるのです。
身辺調査はどのようなときに依頼される?
身辺調査はビジネス目的で利用されるケースと、個人が依頼するケースがあります。ここからは、さまざまなパターンの身辺調査について具体的に事例をご紹介いたします。
従業員の素行を確認する
外回りの従業員が真面目に仕事をしているか、業務中に不審な行いがないかが気になるときには興信所に調査を依頼しましょう。意外と多いのが、社内不倫の疑いがありトラブルを未然に防ぐためにチェックするというパターンです。また、横領や情報漏洩などの重大な服務違反が疑われる場合にも身辺調査をしておくのがおすすめです。企業にとって、従業員の不正行為や不適切な行動は、経営に直接的な影響を及ぼす可能性があります。例えば、社内不倫が公に発覚すれば、企業のイメージが傷つき、社内の雰囲気やモラルにも悪影響を与えかねません。また、横領や情報漏洩は企業の機密情報や財産に直接関わる重大な問題であり、早期に察知して対処することが非常に重要です。興信所に依頼すれば、調査員は従業員の業務中の行動や交友関係、過去の問題行動などを調査し、企業にとって必要な情報を提供してくれます。調査が適切に行われることで、不正行為が発覚する前に防止策を講じることができ、企業内のトラブルを未然に防ぐことができます。また、事前に従業員の行動パターンを把握することで、企業の信頼性を保ちながら、安心してビジネスを展開できるようになります。
休業補償や労災の実態を確認する
休業補償または労災という形で休みを取得している従業員を調査するケースもあります。労災といいながら遊び回っていたり、休んでお金をもらいながら別の仕事をしていたりするケースもあるものです。規約に反した行いが認められた場合には相応の対処が必要となるため、まずは証拠固めをしておくことが肝心です。従業員が不正に休業補償や労災給付を不正に受け取っている場合、会社側にとっては経済的な損失となるだけでなく、社内の他の従業員に対する不公平感を生むことにもつながりかねません。また、労災を不正に使って別の仕事をしている場合、法的な問題や企業の信用に関わる重大なリスクを生じさせる可能性もあります。
興信所や調査会社に依頼すれば、従業員が実際にどのように行動しているかを監視し、証拠を収集することができます。これにより、証拠を元に適切な対策を講じることができ、必要な場合には法的措置を取るための準備が整います。事前に調査を依頼し、しっかりと証拠を集めることで、トラブルを未然に防ぐことが可能になります。また、従業員が不正を行った場合、早期に対応することで、企業内の信頼関係を守り、他の従業員への影響を最小限に抑えることができます。
採用内定者の身元を調査する
内定を出した人物の身元調査をする企業もあります。これから入社する従業員が適切でない思想信条を持っていないか、学歴や経歴詐称などの重大な問題がないか、不適切な交友関係や行動がないかなどを仔細に調べることが可能です。採用予定の人物に社会的な問題を起こす要素がないかをチェックしておけば、安心して職場に迎え入れることができます。特に、採用後に問題が発覚すると、企業の評判や従業員の士気に悪影響を及ぼす可能性があるため、事前の確認は非常に重要です。さらに、内定者が過去の勤務先での勤務態度やパフォーマンスに問題がなかったか、業界の競争相手との間で不適切な接触や行動がなかったかを調べることで、企業の機密情報や財産を守るためのリスク管理を行うことができます。こうした調査は、採用の意思決定をサポートするだけでなく、企業が健全な職場環境を維持するための予防策としても役立ちます。興信所に依頼することで、確実かつ法的に正当な手法で情報を収集することが可能です。また、調査結果を通じて、採用後のトラブルを未然に防ぎ、職場内の信頼関係を築くための基盤を整えることにもつながります。
取引相手の信用を調査する
これから取引を始めようという会社について身辺調査をおこなうのも有効な方法です。もしも相手先の会社に重大な問題がある場合、取引をすれば自社に大きな被害が及ぶことがあります。企業のリスクマネジメントのためにも、取引相手について詳しく知っておくのは大切なことです。特に、相手先企業が過去に倒産や法的トラブルを経験していないか、財務状況が健全かどうかを確認することは非常に重要です。こうした調査を通じて、取引相手が約束を履行できる信頼性のある企業であるかを見極めることができます。調査を怠ると、相手企業が倒産や契約違反をした場合、自社が連鎖的に損害を受けるリスクが高まります。また、相手企業が関与している他の取引先や、その業界内での評判を確認することで、取引相手の社会的信用度や事業の透明性について深く知ることが可能です。場合によっては、企業の役員や主要メンバーの経歴や交友関係も調査対象となり、企業全体の信頼性を総合的に判断するための材料となります。興信所を活用すれば、これらの情報を法的に収集し、リスクを最小限に抑えるための有益な判断材料を提供してもらえます。こうした調査を事前に行うことで、安心して取引を開始し、将来の不測の事態に備えることができます。また、相手企業の強みや弱点を把握することで、取引条件の交渉にも役立てることができるでしょう。
債権者の身辺調査をする
金融業者は債権者から確実に契約通りの金銭を回収する必要があります。そのために、債権者の身元について詳しく調べておくこともあります。もしも身辺調査によって既に借金を重ねていることが判明したり、他人名義の口座を複数持っていることが分かったりした場合には、相応の対処が必要です。また、債権者が行方不明になったときに行方を調査するというタイプの身辺調査もあります。
さらに、債権者が資産を隠している可能性がある場合や、過去に返済トラブルを起こした経歴がある場合にも、調査を通じてその実態を把握することが重要です。これにより、未然に回収不能なリスクを防ぎ、適切な回収計画を立てることができます。また、債権者が複数の金融機関からの借り入れをしている多重債務者である場合には、その状況を確認し、他の債権者と連携した対策を講じることが可能です。興信所や調査会社に依頼することで、法的に正当な手段で情報を収集し、回収リスクを最小限に抑えることができます。事前の調査を徹底することで、金融業者としての信頼性と安定性を確保することができるでしょう。
家族や親戚の動向をチェックする
親や親類の不審な行動が気になるときに子供が身辺調査を依頼するパターンもあるものです。親が不適切な交友関係を持っていないか、親類に問題のある人がいないかなどを調べておけば安心です。
一方の親が子供を連れて別居した場合には養育の実績を調べ、親権者を決めるための材料にすることが可能です。もしも虐待や育児放棄があった場合には、すぐに親権について対処する必要があります。また、親の金銭管理能力や生活態度を確認することも重要です。たとえば、ギャンブルや浪費癖がある場合、子供の養育環境に悪影響を与える可能性があります。こうした状況を事前に把握しておけば、裁判所に提出する証拠として利用することも可能です。
さらに、調査を通じて、子供の生活環境や教育環境が適切かどうかを確認することで、将来的に子供が健全に成長するための措置を講じることができます。興信所を利用することで、法的に有効な証拠を集め、親権や子供の保護に向けた正当な行動を取る準備を整えることができます。これにより、子供の最善の利益を守るための具体的な対応策を講じ、適切な養育環境を確保することが可能となります。
子供の生活環境をチェックする
子供の交友関係は健全か、いじめを受けていないかなどを興信所に調査依頼するのも身辺調査の賢い使い方です。ほかに、大学進学などで親元を離れた子供の様子を調べたり、家になかなか帰ってこない子供の非行の実態を調べたりといった身辺調査が持ち込まれるケースもあります。興信所による調査では、子供が誰と交友しているのか、その人物がどのような行動をしているのかを詳細に把握することができます。これにより、親として子供の生活環境や交友関係を健全に保つための具体的な対策を講じることが可能になります。
また、いじめの有無を調査する際には、子供が通う学校や日常生活での行動を観察し、いじめの兆候や加害者に関する情報を集めることができます。この情報は、学校や関係機関に対応を求める際の資料となります。さらに、親元を離れて一人暮らしを始めた子供の生活態度や周囲の環境を確認することで、健全な生活を送っているかを確認することも可能です。子供が非行に走っている兆候が見られる場合、早期に実態を把握し適切な介入を行うことで、将来のトラブルを防ぐことができます。興信所を活用することで、子供の成長を支えるための情報を得るだけでなく、問題が発生している場合には迅速に対処し、子供が安全な生活を送れる環境を整える手助けができます。
婚約者や縁談の相手を調査する
結婚前に相手の身元を調べておくケースは多いものです。結婚は2人だけでおこなうものではなく、お互いの家も関わることなので慎重になる必要があります。相手の家柄や資産状況、交友関係や仕事の内容など、気になる点がないかを総合的に調べておけば安心です。
身辺調査によって借金や不純異性交遊、経歴詐称、結婚詐欺などの可能性が浮上した場合には、婚約を破棄したり縁談を白紙に戻したりすることができます。さらに、調査の結果、相手が家族に隠している問題や家庭環境に抱えるトラブルが明らかになることもあります。たとえば、相手の家族が過去に金銭問題や法的トラブルを抱えていた場合、それが結婚後の生活に影響を与える可能性があります。また、相手の資産状況や仕事の安定性を調査することで、結婚後の生活設計をより具体的に立てることができ、安心して将来を共にする準備を進めることができます。興信所による身辺調査は、相手に気付かれずに行われるため、関係を悪化させるリスクを最小限に抑えながら重要な情報を得る手段として非常に有効です。
ストーカー被害の対策をする
ストーカー被害に遭っているときにストーカーの身元を特定する身辺調査をおこなうこともあります。ストーカーを逆に尾行し調査することで相手の身元を把握できれば、裁判所からの中止命令や警察からの警告を出してもらうことも可能となるのです。
ストーカーに対して本人が直接対応するのは危険が伴います。調査のプロである興信所に任せれば、ストーカー問題をスマートに解決させられるかもしれません。興信所の調査では、ストーカーの行動パターンや生活状況を詳細に把握することで、今後の対策を講じやすくなります。たとえば、相手の職場や住所を特定することで、警察に具体的な証拠を提示し迅速な対応を依頼することができます。さらに、調査によって収集された証拠は、ストーカー規制法に基づく法的措置や裁判で有効に活用されることがあります。
興信所に依頼することで、自分では集められない証拠を合法的かつ安全に収集し、ストーカー行為の抑止や被害の解決に大きく役立てることができます。また、興信所は調査後も警察や弁護士と連携し、被害者が安心して日常生活を取り戻せるようにサポートすることが可能です。
身辺調査とは、さまざまな相手の身元を詳しく調べることです。相手の経歴や思想信条、評判などを確認しておけばその後のお付き合いがうまくいきやすくなったり、問題が判明したときに対処しやすくなったりするものです。
興信所に身辺調査を依頼すれば、かなり細かいことまで調べてもらえます。調査が必要となったときには、まずは興信所に詳しい内容を相談してみてはいかがでしょうか。