マイナンバー制度
「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」、通称「マイナンバー法」が成立したことによりいわゆるマイナンバー制度が始まりました。
マイナンバーは国が国民の年金や税金、保険などを一元管理するために設けられた制度ですよね。
行政の効率化、利便性の向上、公平・公正な社会の実現、というのがテーマのようです。
しかし、このマイナンバーによって全てが管理されることになったために、マイナンバー自体の取扱いやマイナンバーからの個人情報流出に関して、神経質にならざるを得なくなっています。
探偵・興信所も多くの企業と同じく、マイナンバーの取扱いには十分に注意しなければなりません。
興信所とマイナンバーについて
興信所という業種は個人情報との関わりが大きい業種の一つではあります。
調査対象者の情報や調査で得られた情報もありますが、そもそも依頼者の情報がその一つと言えますね。
探偵や興信所は依頼を受ける場合、原則として依頼者の方にご自身の身分証明をしてもらうのですが、その際にマイナンバーによる身分証明を求めることはできません。(マイナンバー法第19条)
身分証明は運転免許証や保険証等でもできますので、依頼者の方が仮に探偵事務所側にマイナンバーによる身分証明を求められた際は正当に拒否することができます。
ただ、それはむしろ身分証明以前の問題というか、そのような探偵事務所や興信所があったら、そこに依頼することは避けた方が宜しいのではないでしょうか。
マイナンバーを調べることはできない
また、基本的にはない依頼だとは思いますが、「ある人物のマイナンバーを調べて欲しい」といったご依頼は探偵はお受けすることはできません。
家族や従業員以外のマイナンバーを管理することが許可されているのはほぼ国の機関に限定されています。
逆に言えば、興信所や探偵に自分のマイナンバーを調べられるということもないでしょう。
現状で国のマイナンバー管理対策がどれほど万全なのかはわかりませんが、外国ではなりすましで悪用された例もあるようです。
まずは個人・もしくは法人それぞれがしっかりと管理をしなければなりません。